ペットの犬を安楽死させた
何とも非情なタイトルになってしまいましたが、先日、マオリ君が飼っていたワンちゃん、ラガーが天国に行きました。
マオリ君、犬を飼っていました。
でも、我が家ではなく、3キロ離れた叔母さんの家に長いこと預かってもらっていました。
マオリ君とマオリ母は前に住んでいた賃貸住宅が、大家さんが家を売ることにした為、引っ越しが必要になり、私とお付き合いを始めた頃に、今の家に引っ越してきました。
その新しい家なのですが、隣に住んでいる大家さんが犬を飼っている為、うちは猫は大丈夫だけど犬を買うのは遠慮してほしいと言われてしまいました。
ニュージーランドでは、日本のように小型犬を家で買うというより、庭や家の敷地内では放し飼いの家も多いです。
たまに、道に出てとことこ歩いている犬も見かけます。
その為、日本に比べ事故や犬同士の喧嘩で命を落とすことも多いです。
だったら、何で犬OKな場所を選ばなかったんだろうと思うのですが、まぁ今の家かなり賃料安いですからね。
あとは、その叔母さんちは近いしマオリ母は毎日ぐらい行っているのでそんな不都合でもなかったのかもしれません。
でも、やはりマオリ君はずっと世話していたラガーと暮らせなくなって遊んであげられなくなったのが申し訳なく思っていたようです。
そして、ラガーもマオリ君が叔母さんの家を訪ねて帰る度に寂しそうに初めの頃はしていました。
そんな感じで2年ぐらいたち、先日叔母さんからラガーの様子がおかしいと連絡があり、マオリ母が見にいくと腰が曲がってしまっていて、歩くのも大変そう。
おしっこも出ないし、ご飯ももう食べない。
大家さんに見つからないように家に連れてくると、マオリ君と一緒に育った猫と再会できて嬉しそうなラガー。
でも、私も含め皆、あとそんな時間はないことを理解しました。
マオリ君は明日、獣医に連れていくと言う一方、マオリ母はもう手遅れよ。
大金払って治療しても死んでしまうならお金の無駄だと、非情なことを言っていました。
マオリ君は、ラガーの為なら大金も出すと言っていました。
昔にマオリ父が生きていた頃にマオリ父が飼っていたワンちゃんを獣医さんに連れて行ったところ、そんなことが起きたようです。
翌日、マオリ君はラガーと過ごすからと言って仕事を休みました(普段からサボり癖があるので私はもう何も言わない)。
で、結局マオリ母も仕事を早退して家に戻り、ラガーを獣医さんに連れていったようです。
獣医さんにも、もう手遅れだと言われ、手術には10万円ぐらいかかりますが治せる保証はないとのことで、安楽死をすすめられたとのことでした。
死に顔は悲しすぎて見れないとのことで、遺体はその獣医さんが処理してくれるとのことで(どういったものか謎ですが)、おまかせしたようです。
私的には庭に一緒に穴を掘って、お墓を作りたかったのですが。
この話を私が仕事から帰宅後に聞き、その頃にはマオリ君目が腫れていました。
ここ2年はラガーにもマオリ君にとっても寂しい時期でしたが、最後は兄弟のような猫も一緒に過ごせて幸せなひとときになったと思います。
ちなみに安楽死の費用は日本円にすると一万円弱でした。
安楽死の倫理観
こんな記事を見つけました↓
ペットの病気、「安楽死」というタブーの真実 | ペット | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
こちらの記事に、日本人はオーストラリア人に比べてペットの安楽死を選ぶ人は少ないと。
オーストラリア人同様にニュージーランド人も、日本人よりペットの安楽死について割り切った意見を持っている人は多いように感じます。
私は、日本人なのでペットは家族なのですが、何となくこっちではペットはペットという扱いなように感じます。
なので、今回マオリ母が言った非情な言葉もニュージーランド人にとっては普通なのかもしれません。
たまに、あそこの犬は人を噛んだから安楽死させられてらしいよーとか話も聞きます。
日本ではなかなか聞かないですよね。
ニュージーランドも日本同様、動物にかかる医療費は高いです。
そして日本に比べ、貧富の差が激しい。
そしてうち同様、低所得者も割とペットを飼っている。
そういったことから、この日本とはまた違った安楽死の倫理観になるのかなーと。
今回の一件について私は全く意見をしませんでした。
安楽死させたことについては残念ですが、もうこれ以上苦しませたくなかったですしね。
大金を出して僅かな望みにかけるという選択肢も否定はしません。
結局、何が正しかったかはわかりませんが、マオリ君は納得できたようなのでそれでよかったのかなと。
ラガー安らかに眠ってね。